こんにちは!今回はバンコクからアユタヤまで電車で日帰り往復してきたのでその様子をお届けします。バンコクのみならず足を伸ばしてアユタヤまで観光しようと思っている方必見です!なお日本からバンコクまで往復30000円で行ったことを紹介する記事も公開しているのでぜひご覧ください。
アユタヤ観光の基本情報
アユタヤは、タイの古都であり、1350年から約400年間にわたりアユタヤ王朝の都として栄えました。チャオプラヤー川とその支流に囲まれた地の利を活かし、水運交易で発展し、東南アジア有数の国際都市として繁栄を極めました。最盛期には日本人町も形成され、山田長政などの日本人も活躍したことで知られます。しかし、1767年にビルマ(現在のミャンマー)軍の侵攻により徹底的に破壊され、王朝は滅亡しました。現在、当時の王宮や寺院の跡が「古都アユタヤ」として整備され、1991年にはユネスコの世界文化遺産に登録されています。木の根に覆われた仏頭で有名なワット・マハタートや、3基の仏塔がシンボルのワット・プラシーサンペットなど、数々の遺跡が当時の栄華と悲劇を物語っています。バンコクから日帰り観光も人気で、象乗り体験なども楽しめます。
バンコクからアユタヤへのアクセス方法
バンコクからアユタヤまでは数十キロほどの距離なので、日帰りで観光することができます。バンコクからアユタヤまでの交通手段は主に以下のようなものがあります。
鉄道(タイ国鉄)でアユタヤへ
バンコクからアユタヤまではタイ国鉄の路線(北線)があります。価格は最安20バーツ(約90円)で、所要時間は約1時間です。ローカルな風景の中を颯爽と走り抜けます。地元の人も多く乗っており、タイらしい体験ができます。ただしアユタヤ駅は観光地から少し離れているので注意しましょう(詳しくは後述)

ロットゥー(バス)でアユタヤへ
タイではロットゥーと呼ばれる、マイクロバスのような交通機関があちこちに張り巡らされています。バンコクからアユタヤまでもロットゥーの路線があり、日本円で数百円ほどで乗車できます。かなり早く移動できて便利ですが、タイは交通渋滞や交通事故が多いことでも有名なので、その点は注意が必要です。
タクシーでアユタヤへ
タクシーで移動することもできます。日本のタクシーよりも全体的に料金は安く、アユタヤまでは約4000円程度が相場と言われます。しかし料金は交渉によるので、下手をするとぼったくられる可能性があります。
タイ国鉄でバンコクからアユタヤへ移動 体験レポート
クルンテープアピワット駅で切符の購入
バンコクからアユタヤまでの国鉄列車は主にクルンテープアピワット駅かフワランポーン駅から出発します。フワランポーン駅は普通列車が中心、クルンテープアピワット駅は快速や特急が中心に発着します。普通列車はアユタヤまで2時間ほど、快速や特急は1時間ほどかかります。私は今回はクルンテープアピワット駅から出発します。この駅は最近開業したようで、設備が新しく清潔感があります。また敷地がとてつもなく広いです。


切符の販売は発車の2時間前から始まります。14:15発の列車に乗るため、12:15に切符売り場に並びます。カウンターの人々に「アユタヤ」といったらわかってくれました。片道20バーツ(約90円)を支払います。購入時はパスポートの確認もされました。なお列車は大体1〜2時間に1本あります。また列車の種別により料金が異なるため、注意が必要です。

出発まで待機
ホームに入ることができるのは出発の20分前からです。それまで時間があるので、クルンテープアピワット駅の構内にあるフードコートで食事をとります。メジャーなタイ料理をいろいろ食べられるようで、私はカオマンガイを食べました。スペシャルセットで60バーツ、約300円です。

ちなみにタイでは右手にスプーン、左手にフォークをもち、食べる分をフォークでスプーンの上に乗せて食べるのが正しいそうです。とても難しいです。
食事が終わったら、駅の売店をウロウロします。非常に広い待合コーナーの周りには、衣服を売っている店や食事を売っている店などいろいろあるのでかなり時間を潰すことができます。
ホームに上がる
改札が始まりました。改札では切符に記載のQRコードをかざします。高架上にあるホームに上るといかにもかつての日本国有鉄道を想起させるようなレトロな列車が止まっています。一両目は機関車でその後ろに何両か貨物車、その後ろに客車が連結されています。この便は指定席だったので、切符に記載されている座席に座ります。ボックス席の前には現地のお婆さんが座っていました。少しだけ英語を話せるようだったので、身振り手振りを交えながら会話をしました。そのお婆さんはアユタヤよりずっと先、700キロくらい向こうのチェンマイまで向かうと言っていました。

列車がアユタヤに向けて出発
定刻通り列車が出発しました。タイの列車が時間通り動くのは珍しいらしいです。
出発したらしばらくはSRTという通勤路線と並行した複々線区間を走行します。国鉄本線が中央総武緩行線に対する中央快速線みたいな役割となっているようです。
発車後早々、車内販売がやってきました。いろいろな人が車内販売のために乗り込んでいるようで、かごにフルーツを山盛り入れて売りに来るおばさんや、弁当をうる人、コーラを売りにくる人、スルメみたいなお菓子を専門に売る人などバラエティ豊かな押し売りが開催されていました。

沿線の風景
列車が進むと、バンコクの都市風景とは一変、地方らしさ溢れる風景が広がっています。またその中でも高速道路の建設工事などが進んでおり、経済成長を感じる路線です。

アユタヤ駅に到着
自転車を借りる
約1時間、3駅の乗車でアユタヤ駅に到着しました。
アユタヤ駅から観光地までは数キロ離れています。アユタヤ駅前にはトゥクトゥクで観光案内をしてあげるという押し売り合戦が繰り広げられていますが、今回の旅行は一人で回ろうと決めていたのでスルー、駅前の通りをまっすぐいったところにある渡し船に乗船し、対岸へ向かいます。料金は一人10バーツ(50円くらい)。
対岸へ向かったあと、レンタサイクルの店で自転車を借りました。自転車は18時までの返却が条件で60バーツ(300円くらい)で借りました。借りる際はパスポートのコピーを取られます。ちなみに自転車は川を渡る前にも借りることができるのですが、そうすると渡し船に自転車を乗せる際に追加料金を取られてしまうので、渡り終えてから借りることをお勧めします。
自転車で巡るアユタヤ遺跡 魅力と注意点
自転車を借りて約一キロ先にある「ワット・マハタート」などの観光地を巡ります。坂道が少ないので自転車でもスムーズに移動できます。自転車を借りるときに観光ルートの地図とまわり方を教えてもらったので観光もしやすかったです。

ただし、観光地への入場料金が外国人料金で400円くらいとなっており、タイの物価からすると高いのでいくつか入場を渋りました。
ちなみに以下のワット・ローカヤースッターは無料で見ることができます。

また人がゾウに乗っているのもみました。

注意してほしいのが、あちこちに野犬がいるということです。狂犬病を保有している可能性があるので噛まれたりしないように気をつけましょう。
アユタヤからバンコクへの帰りの列車
アユタヤの遺産を一周し、自転車を返し、再び渡し船に乗ってアユタヤ駅へ向かいます。アユタヤ駅でまた20バーツ(約90円)の切符を購入します。列車が少し遅れているらしく、1時間くらい余裕があったので駅構内にある喫茶店でカプチーノを飲みました。Wi-Fiも使用できたので溜まっていた連絡を返したりしました。

そしてまた国鉄列車に乗ります。今回は行きとは違い自由席で、座席が空いていなかったので立ち席移動です。列車のドアの前が空いていたのでここで1時間耐久します。ドアが開けっぱなしで出発し、非常に恐ろしいです。ですがあとで車掌さんが来て、扉を手動で閉めることができると教えてくれました。
終わりに
バンコクからアユタヤへの鉄道の旅は、費用を抑えつつローカルな雰囲気を満喫できる最高の選択肢です。ぜひこの記事を参考に、あなたもタイ国鉄で歴史あるアユタヤ観光へ出かけてみてください!