【最長片道切符】花輪線で巡る鹿角の旅!きりたんぽと道の駅かづのあんとらあ

国内旅行

こんにちは。私は55日間かけて日本を縦断する東大生です。

今回はJR花輪線沿線を巡る旅です。最長片道切符を利用して訪れた鹿角花輪駅周辺の観光スポット、道の駅かづのあんとらあでのきりたんぽなど、花輪線沿線の魅力をご紹介します。

花輪線について

花輪線は、岩手県の好摩駅から秋田県の終点である大館駅までを結ぶ、全長106.9kmのJR東日本の鉄道路線です。盛岡と大館という主要都市を結ぶ役割も担っており、地域住民の重要な足となっています。路線自体は好摩駅からですが、IGRいわて銀河鉄道の盛岡〜好摩間に直通し、多くの列車が盛岡発着となっています。

路線の大部分が八幡平や安比高原といった景勝地を通り、四季折々の美しい自然を楽しむことができるため、「十和田八幡平四季彩ライン」という愛称も持っています。特に紅葉の時期は観光客で賑わい、車窓からは息をのむような絶景が広がります。

沿線には、鹿角花輪駅(旧花輪駅)など歴史ある駅舎も点在し、地域の文化や歴史を感じさせる風情があります。観光列車が運行されることもあり、旅情を誘う路線としても知られています。

しかし、少子高齢化やモータリゼーションの進展により、他の地方路線と同様に利用者の減少という課題に直面しています。地域と一体となった活性化策が求められており、今後の動向が注目されます。

鹿角花輪駅に止まる列車

花輪線の乗車記〜最長片道切符の旅〜

前日までの日程

私は前日に北海道の函館から青森市を経由し盛岡まで移動してきました。

この日は盛岡からIGRいわて銀河鉄道・花輪線・奥羽本線を経由して弘前にある快活CLUBを目指します。また青森に戻る形になりますが、これが最長片道切符の旅の醍醐味です。

なおIGRいわて銀河鉄道線はJRの路線ではありませんが、JRの乗車券のルール上、特定の私鉄会社を一社まで含むことができるので、最長片道切符のルートに組み込んでいます。

花輪線は本数が少ない!

JR花輪線は非常に本数が少ない路線です。全線を3時間かけて走破する列車は1日5本程度しかありません。盛岡発の列車は、昼間は最大4時間も間隔が開きます。そのためあまりにもたくさん途中下車をすると時間がかかりすぎてしまいます。今回の旅では、下車駅は途中の鹿角花輪駅と終着の大館駅に絞ります。みなさんが乗車される際も、時刻表をよく確認しましょう

安比高原や八幡平を車窓から眺める

IGR線を抜けると東北の山中へと入っていきます。車窓には安比高原や八幡平が映ります。

鹿角花輪駅に到着

鹿角花輪駅に到着しました。この駅までの区間列車も一部設定されており、花輪線の拠点の一つとも言える駅です。

この駅で下車し、自転車を借ります。鹿角市がレンタサイクルを運営しており、駅前の観光案内所で無料で借りることができます。鹿角花輪駅からはそれぞれのスポットがやや離れているので自転車での移動がおすすめです。観光案内所の方がおすすめスポットなどを紹介してくれました。

鹿角市について

鹿角市(かづのし)は、秋田県の北東部に位置し、岩手県と青森県に接する自然豊かな市です。八幡平などの雄大な山々に囲まれ、冬はスキーやスノーボード、夏は登山やハイキングが楽しめます。

ユネスコ無形文化遺産に登録された「花輪ばやし」や、国の重要無形民俗文化財「大日堂舞楽」など、伝統文化が色濃く残る地域です。また、「きりたんぽ」発祥の地としても知られ、食文化も豊かです。十和田八幡平国立公園の一部を含み、温泉地も点在するなど、観光資源に恵まれています。

道の駅かづの あんとらあ

自転車で5分ほど移動して、「道の駅かづの あんとらあ」に到着しました。

名前の「あんとらあ」は、鹿角市の「鹿の角」にちなんで、英語で鹿の枝角を意味する「antler(アントラー)」から名付けられました。

この道の駅では、地元の新鮮な野菜や果物、加工品などの特産品を販売しているほか、鹿角の食材を中心としたレストランや、きりたんぽ料理を味わえる「きりたんぽ館」があります。

また、ユネスコ無形文化遺産に登録されている「花輪ばやし」の実物屋台を展示している「祭り展示館」があり、鹿角の文化に触れることができます。みそ付けたんぽ作りなどの体験も楽しめます。24時間利用可能なトイレや休憩スペース、無料Wi-Fiも完備されており、観光客にとって便利な施設です。

道の駅かづの あんとらあ 公式サイト

道の駅かづの あんとらあ
〒018-5201 秋田県鹿角市花輪字新田町11-4

きりたんぽを食べる

「道の駅かづのあんとらあ」の中にあるきりたんぽ館ではきりたんぽをその場で食べることができます。きりたんぽは、秋田県の郷土料理で、炊いたご飯をすりつぶして棒に巻き付けて焼き上げた「たんぽ」を、食べやすいように切ったもののことを言います。鶏だし醤油味の鍋(きりたんぽ鍋)に入れたり、味噌を塗って焼いたりして食べられます。もっちりとした食感が特徴です。

私はきりたんぽ鍋(1200円)を食べました。初きりたんぽでしたが、とても美味しかったです。

きりたんぽ館
営業時間:9:00〜17:00(冬季は16:00まで)※ただし鍋は11:30から
値段:きりたんぽ鍋1200円、みそ付たんぽ300円、きりたんぽ作り体験1000円

ユネスコ無形文化遺産:花輪ばやし「祭り展示室」をみにいく

「道の駅かづのあんとらあ」には花輪ばやしを展示する施設「祭り展示室」が併設されており、観光客にも人気スポットとなっています。しかし、この日は花輪ばやしがほとんどありませんでした。確認をするとこの日は祭りの数日前で、準備のために花輪ばやしが町中に出ているとのことでした。後で調べてみると、花輪ばやしが展示室外に出されるのは一年でたった5日間しかないそうです。貴重な機会を目撃することができました。

花輪ばやし「祭り展示室」

実際、その後に町中を散歩していると、至るところで花輪ばやしが準備されていました。祭りが賑やかに実施されているのは素晴らしいと感じる次第です。

祭り展示室
営業時間:9:00〜17:00
入場料:大人500円、中高生400円、小学生300円

再び鹿角花輪駅に戻る

しばらく街を自転車でまわって鹿角花輪駅に戻ります。
ここからまた花輪線を大館方面に向かって乗車します。この後大館駅に到着した後バスに乗り長走風穴を目指します。長走風穴については次の記事をご覧ください。

時間があれば訪れたい花輪線沿線スポット

鹿角花輪駅周辺以外にも、花輪線沿線には魅力的なスポットがたくさんあります。ここでは時間があったら行ってみたい花輪線沿線スポットを紹介します。

安比高原(あっぴこうげん)

最寄り駅: 安比高原駅

アクセス: 安比高原駅から直通バスが運行しています(約10分)。冬季はスキー場シャトルバス、夏季はホテルや観光施設への送迎バスが利用可能です。

説明: 岩手県を代表する高原リゾートで、冬は日本有数の規模を誇るスキー場として賑わいます。広大なゲレンデは初心者から上級者まで楽しめ、上質なパウダースノーが魅力です。夏はゴルフ、テニス、トレッキング、マウンテンバイクなどのアクティビティが充実しており、涼しい気候の中で自然を満喫できます。通年でホテルや温泉施設も利用でき、オールシーズン楽しめるリゾート地です。

八幡平(はちまんたい)

最寄り駅: 大更駅(おおぶけえき)

アクセス: 大更駅から八幡平山頂方面への路線バスが運行していますが、本数が少ないため、レンタカーやタクシーの利用が便利です。冬季は通行止めとなる区間があります。

説明: 十和田八幡平国立公園の一部をなし、なだらかな山容が特徴的な火山帯です。春には「雪の回廊」として知られるアスピーテラインが開通し、その壮大な景色は圧巻です。夏は高山植物が咲き乱れ、秋は燃えるような紅葉が山々を彩ります。トレッキングコースも整備されており、手軽に高山植物や湿原の風景を楽しめます。地熱を利用した蒸ノ湯温泉など、温泉地も点在しています。

松尾八幡平(まつおはちまんたい)

最寄り駅: 松尾八幡平駅

アクセス: 松尾八幡平駅から徒歩圏内にもいくつか施設がありますが、広範囲を巡る場合はタクシーやレンタカーが便利です。

説明: 八幡平の玄関口の一つで、観光施設や温泉旅館が集まるエリアです。特に「岩手山焼走り国際交流村」は、岩手山の噴火で流れ出した溶岩流の跡である「焼走り熔岩流」の隣に位置し、キャンプ場、温泉、天文台、宿泊施設などが併設されています。地球の息吹を感じられるユニークな景観と、美しい星空を楽しむことができます。

湯瀬温泉(ゆぜおんせん)

最寄り駅: 湯瀬温泉駅

アクセス: 湯瀬温泉駅から徒歩すぐの場所に複数の温泉旅館が点在しています。

説明: 米代川(よねしろがわ)の清流沿いに旅館が立ち並ぶ、秋田県を代表する温泉地の一つです。開湯は約800年前とされ、古くから湯治場として親しまれてきました。泉質はアルカリ性単純温泉で、美肌効果があると評判です。豊かな自然に囲まれ、四季折々の景色を楽しみながらゆったりと湯に浸かることができます。特に新緑や紅葉の時期は、その美しさから「東北の嵐山」とも称されます。

扇田(おおぎだ)

最寄り駅: 扇田駅

アクセス: 扇田駅から徒歩圏内に商店街や町並みが広がっています。

説明:大館市にほど近い場所に位置し、昔ながらの商店街や住宅が並ぶ、どこか懐かしい雰囲気の漂う地域です。かつては花輪線の主要駅の一つとして栄え、地域の商業・交通の拠点となっていました。駅周辺を散策し、ローカルな生活感を味わうのも旅の醍醐味です。地域のお祭りやイベントが開催される時期に訪れると、より活気ある扇田の姿を見ることができるかもしれません。

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