私は2024年の夏に55日間かけて日本で一番長い片道切符「最長片道切符」を使って日本を縦断しました。今回はその旅行で途中下車をした函館本線の森駅周辺についてご紹介します。ぜひ最後までご覧ください。
森駅について
函館本線の森駅は、北海道茅部郡森町に位置する歴史ある駅です。1903年に開業しました。
森駅といえば、名物の「いかめし」が全国的に有名です。駅構内の売店や周辺店舗でも販売されており、多くの観光客が買い求めます。
現在も特急列車が停車し、森町の中心駅としての役割を担っています。駅舎はレトロな雰囲気を残しており、SLが展示された「森町鉄道記念館」も隣接しています。周辺には駒ヶ岳を望む美しい景色が広がり、自然豊かな地域への玄関口としても機能しています。
砂原支線について
この森駅からは函館本線砂原支線が分岐します。
函館本線砂原支線は、森駅から大沼駅へ向かう函館本線の本線とは別に、駒ヶ岳の東側を大きく迂回する形で結ぶ路線です。元々は、勾配が急な本線ルートを避けるため、太平洋戦争末期の1945年(昭和20年)に旧渡島海岸鉄道を国有化・延伸して開業しました。
全区間が単線・非電化で、現在は普通列車のみが運行されています。駒ヶ岳をぐるりと回り込むため、本線の特急であれば約18分で到着する区間ですが、遠回りするので普通列車で1時間ほどかかります。しかし、車窓からは駒ヶ岳の様々な表情や、噴火湾の美しい海岸線を眺めることができます。
沿線には鹿部や渡島砂原といった駅があり、かつての歴史を偲ばせるレトロな駅舎が点在しています。地域住民の生活路線としての役割に加え、のんびりとしたローカル線の旅を楽しみたい鉄道ファンにも人気の路線です。
砂原支線と最長片道切符
最長片道切符の旅においては、距離が最長になることが求められます。森駅から大沼駅まで向かう際の最長ルートは砂原支線経由です。多くの列車は本線を経由して大沼駅へと向かうのでこの駅での乗り換えが必要になります。なお、厳密には森駅から大沼駅まで向かう場合、どちらを通ったとしても本線経由の距離で運賃を計算することになっているので、切符の料金は本線経由で発行されています。

最長片道切符の旅
国縫駅周辺を散歩
この前日は国縫駅近くの民宿に宿泊しました。長万部駅の一つ隣の駅である国縫駅周辺は、お店などは全く見つかりません。その分、とても静かでゆったりとした時間が流れています。
国縫駅を出発
朝の列車に乗って国縫駅を出発します。函館本線は太平洋に沿っており、途中海の見える区間を走行します。
森駅に到着〜次の列車まで5時間!
乗り換える先の砂原支線は朝と夕方しか列車が走っていません。7:58分発の次は14:53分発です。この日は長万部方面から10時頃に森駅に到着する普通列車に乗ってきたので、14:53まで頑張って待ちます。砂原支線は奥に見える駒ヶ岳の左側を走り、本線は駒ヶ岳の中を走っていきます。

森町名物の昆布もなか
森町にある七福堂が作る銘菓「昆布もなか」を食べにいきます。森駅から徒歩20分ほどで販売店に到着しました。価格は約200円。この最中のあんには北海道名産の昆布が混ざっているそうです。とても美味しい最中でした。七福堂のショップ内にはイートインスペースがあったので休憩しながら、周辺に何かおすすめのスポットはないか、お店の方にお聞きしたりしました。

絶景!道の駅YOU・遊・森
七福堂の方におすすめされたのが、まさかの「駐車場」。しかしどうやら普通の駐車場ではなく非常に見晴らしのいい駐車場らしいです。とりあえず行ってみることにします。七福堂からは徒歩10分程度です。
紹介された場所は「道の駅YOU・遊・森」という道の駅でした。ここには森町の名産品などが並べられている他、無料で屋上に上がって駒ヶ岳などを眺めることができます。天気がよかったこともあり、非常に良い眺めでした。30分くらい滞在しました

森駅名物のいかめし
いったん森駅に戻ります。森駅にきたら外せないのが、いかめしです。この森駅の名物駅弁となっています。値段は880円でした。お弁当のサイズ自体は手のひらサイズですが、イカの中に大量にごはんが詰まっているので、見た目以上にボリュームがあります。こちらも美味しかったです。駅の待合室でいただきました。

森駅の駅舎
この森駅の駅舎はとてもあっさりした雰囲気があります。それでもなんとも愛着が湧いてくるような駅舎です。しかし、この時点でも次の列車まで約2時間残っています。さすがに長すぎるので、この雰囲気の中でパソコンを出してしばらく作業をすることにしました。
途中、何本か本線経由の列車が出発していきました。その度に乗客が集まり、列車がすぎていくとすっかり静かになります。本線経由の旅客を見送ったりします。
砂原支線に乗る
ようやく砂原支線を通る列車がやってきました。
砂原支線は路盤が弱いらしく、ほとんどの区間を低速度で走行します。途中駒ヶ岳を眺めながら、函館に向けて進んでいきます。
新函館北斗駅で途中下車
函館本線を進み、新函館北斗駅に到着しました。切符の経路ではここから北海道新幹線に乗車し本州方面に向かうことになっています。この日はいったん少し離れた函館市街へ向かい、次の日の朝に青森へ移動します。
いかがでしたでしょうか。みなさんもぜひ森駅で下車してみて、ゆったりとした時間の流れを体感してみてください!ご覧いただきありがとうございました。前後の日程の様子もこのサイトで紹介しているので、ぜひご覧ください。