広大な北海道を縦断する宗谷本線。その車窓から眺める雄大な自然は、多くの旅人を魅了してやみません。しかし、自然豊かな路線であるがゆえに、時に「運休」という予期せぬ事態に遭遇することも。
この記事では、日本縦断中に実際に宗谷本線の運休に遭遇した東大生ライターが、宗谷本線の運休について徹底的に解説します。運休の原因から最新情報の入手方法、代替交通手段、そして旅のピンチをチャンスに変えるための心構えまで、私の経験も踏まえてあなたの宗谷本線の旅を全力でサポートします。
宗谷本線 運休の背景:自然との共存
宗谷本線は、その美しい景観と引き換えに、厳しい自然環境という現実と向き合っています。私が実際に体験した運休の記憶を交えながら、その主な原因を紐解いていきましょう。
- 豪雪地帯の宿命: 冬の宗谷本線は、まさに「白銀の世界」です。しかし、その美しさの裏には、豪雪という厳しい現実があります。吹き荒れる吹雪は視界を奪い、線路を埋め尽くします。除雪作業は昼夜を問わず行われますが、自然の猛威の前には、列車の運行を見合わせざるを得ない状況も少なくありません。
- 強風との闘い: 広大な平野を走る宗谷本線は、強風の影響も受けやすい路線です。特に、風の強い日は、列車が徐行運転を余儀なくされたり、運休となることもあります。
- 野生動物との遭遇: 北海道の鉄道にとって、エゾシカなどの野生動物との衝突は避けて通れない問題です。特に、早朝や夕暮れ時は、エゾシカが線路内に侵入しやすく、列車との衝突事故が発生する可能性があります。
- 自然災害の脅威: 地震や台風、大雨などの自然災害も、宗谷本線の運行に大きな影響を与えることがあります。土砂崩れや線路の損傷は、長期にわたる運休を引き起こす原因となります。
- 老朽化との戦い: 宗谷本線は、開業から長い年月が経過している路線です。そのため、線路や設備の老朽化が進んでおり、定期的なメンテナンスや改修工事が必要となります。これらの工事期間中は、一部区間で運休となることがあります。
宗谷本線 運休:最新情報を確実にキャッチ!
宗谷本線の旅を計画する上で、運休や遅延に関する最新情報を入手することは非常に重要です。私が実際に利用している情報源も含め、信頼性の高い情報源をご紹介します。
- JR北海道公式サイト: JR北海道の公式サイトは、運行情報や遅延情報がリアルタイムで更新される、最も信頼できる情報源です。特に、「列車運行情報」のページは、必ずチェックしておきましょう。
- JR北海道公式X(旧Twitter): JR北海道の公式X(旧Twitter)アカウントでも、運行情報が発信されます。リアルタイムな情報収集に役立ちます。
- Yahoo!路線情報やジョルダンなどの交通情報サイト: これらのサイトでも、宗谷本線の運行状況を確認できます。ただし、公式サイトの情報と照らし合わせて確認することをおすすめします。
- 駅の窓口や案内所: 各駅の窓口や案内所でも、運行状況に関する情報を入手できます。特に、現地の情報を知りたい場合は、直接問い合わせてみるのが確実です。
宗谷本線 運休:代替交通手段を事前に把握!
万が一、宗谷本線が運休になったり遅延になった場合に備えて、代替交通手段を事前に把握しておくことは、スムーズな旅のために不可欠です。
- 代行バス: JR北海道が、運休区間において代行バスを運行することがあります。代行バスの運行状況や乗り場については、JR北海道の公式サイトや駅の窓口で確認しましょう。
- 代行快速:都合により車両の準備ができずに特急列車が運休になった際、特急と同じ停車駅で臨時の快速を走らせることがあります。特急料金不要ながら、所用時間はあまり変わらないので乗り得列車といえます。
- 路線バス: 宗谷バスなどの路線バスを利用して、目的地へ向かうことができます。宗谷本線と並行して走る路線バスもあるので、時刻表などを確認して、最適なルートを選びましょう。
- レンタカー: レンタカーを借りて、自由に移動することも可能です。特に、宗谷本線沿線の観光地を巡る場合は、レンタカーが便利です。ただし、冬季は、雪道での運転に慣れていない場合は、注意が必要です。
- タクシー: 短距離であれば、タクシーを利用することもできます。ただし、長距離移動の場合は、料金が高額になる可能性があります。また事務所が遠い地域では駅にきてもらうまで長い時間がかかる場合があります。
宗谷本線 運休:旅のピンチをチャンスに変える!
宗谷本線の旅は、自然との共存を実感する旅でもあります。運休は、旅の計画を狂わせる出来事かもしれませんが、それもまた旅の醍醐味と捉えることで、より深く宗谷本線の魅力を感じることができるでしょう。
- 時間に余裕を持つ: 宗谷本線の旅は、時間に余裕を持って計画することが大切です。特に、冬季は、天候の影響でダイヤが乱れる可能性があるため、時間に余裕を持った旅程を組むことをおすすめします。
- 柔軟な対応を心がける: 運休が発生した場合でも、柔軟に対応することが大切です。代替交通手段を検討したり、予定を変更したりすることで、旅を続けることができます。
- 現地の情報を大切にする: 駅員さんや地元の方々は、現地の情報に詳しいので、積極的に話を聞いてみましょう。思わぬ情報や、旅のヒントを得られるかもしれません。
- 旅の出会いを楽しむ: 宗谷本線の旅は、様々な人々との出会いがある旅でもあります。列車の中で出会った人との会話や、駅で出会った地元の方との交流は、旅の思い出をより豊かなものにしてくれます。
- ピンチをチャンスに変える: 運休によって予定が狂ってしまったとしても、それをチャンスと捉えてみましょう。予定していなかった場所を訪れたり、地元の人々と交流したりすることで、より深く宗谷本線の魅力を感じることができるかもしれません。
〜最長片道切符の旅2日目〜 旅の記録in宗谷本線
4:30 起床
前日に稚内から豊富駅まで移動し、豊富町にある豊富温泉に宿泊しました。
この日は豊富駅7:11発の特急サロベツ2号に乗って旭川まで行き、さらに旭川からは特急大雪にのり北見まで向かう予定です。豊富温泉から豊富駅までは徒歩90分くらいなので5時台には宿を出発しなければなりません。しかし起床して運行情報をみると、前日旭川で大雨があり稚内行きの特急が運休になった影響で、サロベツ2号の使用車両が宗谷本線の北側に辿り着けておらず、この日の旭川行きの特急も運休になったことが判明しました。次の電車は11:16発の普通列車名寄行きです。

6:30 豊富温泉出発→徒歩
せっかくなのでゆっくりと歩いていこうと思います。しかし外は冷たい雨が降っています。傘をさしながら、車通りの少ないまっすぐな道をひたすら歩きます。
8:00 豊富駅に到着
早くですぎてしまいました。次の列車まであと3時間以上あります。
とりあえず駅周辺をぶらぶらと歩こうと思います。
ちなみにあとで知ったのですが、運休になった特急と同時刻に臨時快速が出ていたらしく、もう少し早く出ていたら予定通り進むことができたようです。

8:40 セイコーマート豊富店
北海道においては他のいかなるコンビニチェーンもセイコーマートには勝つことができません。豊富町にもあるはずだ、と思い検索すると、やはりありました。ここで朝ごはんを食べることにします。
ここでは「ベーコンおかかおにぎり(224円)」と「北海道ポテト(194円)」を購入しました。セイコーマートで人気なのがホットシェフのおにぎりです。店内の調理場で調理された、とても大きなおにぎりを食べます。


9:20 牛乳を配布するこどもたち
その後も周辺をウロウロ歩いていると、子どもたちがスーパーの前にたくさんいるのを見つけました。よく聞いてみると、地域おこしの一環で豊富町名物の牛乳を配布しているとのことです。私も一本いただきました。豊富町はかの有名な「サロベツ牛乳」を作るまちです。この地域の酪農家の子どもたちは、将来立派な酪農の担い手となるべく「北宗谷ジュニアホルスタインクラブ」というクラブ団体で酪農の勉強をしているそうです。
列車の運休がなければこの団体のことを知ることも、この人たちに会うこともなかったのだと考えると、感慨深いものがあります。

10:00 再びセイコーマートへ
気温が上がってきたのでセイコーマートに行ってアイスクリームを買います。「コーヒー牛乳ソフト(129円)」を購入しました。
11:16 列車にのり名寄へ向かう
3時間という時間ができたからこその出会いがあり、またゆっくりとした時間の流れを感じることができました。とはいえ、ここから名寄までまた3時間、普通列車に揺られるのですが。

まとめ:宗谷本線の旅は、人生の宝物
宗谷本線の旅は、あなたの人生にとって、かけがえのない宝物となるでしょう。運休という予期せぬ出来事も、旅の思い出の一部として、心に刻まれるはずです。
この記事が、あなたの宗谷本線の旅をより豊かなものにするための一助となれば幸いです。